2019年6月22日土曜日

ただいま航海中 オーバーオール singer188U召集   ~縫製編~

ムッシュ杉本の本とアイアンハートの写真イメージを参考に、オリジナルマスタープランとした。

今回はジャノメTA-761には休暇を与え、singer188Uを召集した。

相変わらず男前なsingerで、しばらくぶりのシルバーボディーに向かうと高揚感が味わえる。

今回扱う生地は9オンス程度のライトな感じだが、使用糸は20番中心にセレクト。針板を厚地用に切り替える。念のため作業開始前動作チェックと軽く注油してから試運転。

今日も絶好調。出来上がりが楽しみだ。

問題は着心地だ。オーバーオールは着た事がない。デニムの延長と思ったらいいのか。

縫製にこだわった点は、脇の三本ステッチ、胸当てのポケット、どうしても写真だけではわからなかった脇ポケットの仕様だ。途中経過の仕上がりを見て、思いのほか脇三本ステッチはいいと思った。脇ポケットは可もなく不可もなく。

すべて20番糸にするのでなく、適宜30番、60番を使い分けたのは良かったのではないか。どれもこれも20番糸は太すぎるような気がして、必要ないと思うところは30番、60番を使った。

ドーナツボタンの採用は初めての経験であったが、つけて正解だった。作品のグレードをUPするのに貢献してくれた。

今回選んだ吊カンについて、あまり良くなかった。しかし、機能性には問題ないのでよしとする。もう少しどうにかなったのではないかと思うが、吊カンを自作するには難しそうだ。

毎度のことながら、閂止め、ボタンホールに課題が残る。

ボタンホールと閂止めのため、家庭用ミシンのジャノメKTS550を臨時召集したのだがこのミシンでは段差が近くにあると段差のせいでうまく進まなくなる。

同じところを何度も縫うが進まず縫い目がこぶになって、何度かやり直した。

段差をなくすように押えの後ろに同じ厚みになるよう別の生地を差し込んでみてもうまくいかず、その場しのぎ。職業用ボタンホーラーというやつが必要なのだろうか。

ボタンホールと閂止めをデニムで確実にしとめることが出来るなら家庭用最新最高機種を買ってもいいと思い、以前、EX-7をテストさせてもらったことがあるが、テストした条件では不十分な手ごたえだったので買うのをやめた。

職業用ミシンといっても所詮、家庭用のカテゴリーなのでデニム生地が確実に縫えるというわけではなく、絶対ではない。足踏みミシンを使って、個人でデニムパンツを作っています。工業生産品とは違いますが、趣味の範囲でできますよ、的な程度だろう。

一昨年作った初代デニムは履きこなれ、いい感じに色落ちした。今のところ、傷みやほつれもない。

耐久性を比較するのは難しいが、自分で作ると材料費だけなので考えようによっては冒険できる。手作りする動機だろう。

先日はジャノメのことに触れたが、今回使用したsinger188Uもなかなかやる。

スペック詳細は調べていないのでわからないが、ジャノメと同じようなボディーサイズで製造年も近い。同じTA規格のためジャノメ足踏み台に載せ換えて使うことが出来る。革ベルトも変える必要なく、同じ長さのままぴったり合う。

台にある膝上げレバーの位置も本体を載せ換えても同じ位置で使え、縫っていても何が違うの?と言うほど縫い味も似ている。仕入れたときは若干ジャノメよりも軸の回転なんかが油で固着していて重い印象だったけれど、動かしているうちにぶんぶん回るようになった。

「singer」は、歴史的にはジャノメやブラザーよりも先発であり、性能面でリードしていた。しかし、俺のジャノメTA-761、singer188Uの2台は同年代(昭和36年ごろ)の製造のもので、個体差や調整による違いもあるだろうが、性能差は極めて近似値といえる。

歴史的ブランドの名機・singerか、国産ブランド・ジャノメか、気分によって使い分ける幸せ。どちらもメインマシンとして大活躍。

こうして自己満足の世界が形成されている。

















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