2019年5月17日金曜日

ただいま航海中 オーバーオール ~構想・準備編~

5月も半ばを過ぎ、そろそろ夏を感じさせる気温上昇で水分補給をこまめにするなど熱中症対策を心がけましょう。


2月にオーバーオールを作ろうと計画した。

オーバーオールはいまどき人気がない。マーケットの中心ターゲットはお子様、女子の好む傾向があり、おっさんが着るとただの作業着となっていることが多い。(一部マニアを除く)

使用されている生地は通常のデニムが14オンス前後が標準のところ、11オンス前後が多く比較的にやや薄く感じ、一本に使用される生地使用量が多くなることもあり仕方がない。

メンズオーバーオールは販売している店舗も見つけるのに至難する。ネット通販ならあるのでないことはないのだが、人気は低いといわざるを得ない。

アイアンハートのモデルはちょっと注目したい。

アイアンハートはダブルニーという、前身ごろのウエスト下ら膝下にかけてもう一枚の生地をあしらわれたデザインが特徴で、膝部分の生地厚が二重になることで堅牢性を備えたものに仕上がっている。生地は21ozのセルビッジを使っているそうな。大人の男が着てよしという印象だ。

買うと3万円を超えるみたいなのでおいそれと手が出ない。懐事情を鑑み、コイツをオリジナル仕様で自作しようと考えた。オーバーオールという新たな領域に挑戦だ。

皆さんご存知のようにオーバーオールはエプロンのような胸当てと腰からつながる肩紐が一体につながった構成になっている。この部分が研究製作の醍醐味なのではないだろうかと思った。

まず参考にしたのはムッシュ杉本の「シルエットのきれいなメンズパンツ」だ。

少ないメンズパターン本のカテゴリーの中、オーバーオールを唯一掲載しているすばらしい本だ。素人には大変ありがたい。いつもの図書館で拝借。

ムッシュのパターン本は、簡単に仕上げることが出来るよう配慮されたところがあるので親切設計といえるが、半面若干物足りない気もしないでもない。

デザインの好みも分かれる。
ネット写真のアイアンハートのディテールとムッシュ杉本の本に掲載されている写真を穴が開くほど見比べてみたところ、ダブルニーの部分を除いても肩紐の背中の縫製方法に相当違いがあり、ムッシュ杉本のほうは後ろパンツの腰から上は連続した一枚続きを使用しているが、アイアンハートは前後ともウエストが切り替えられている。

細かい部分を見比べるとアイアンハートはさすがに評価が高いのもうなづける。

ムッシュ杉本のほうはパターン本としてパンツソーイングを初めてでも簡単に出来るように工夫されているのでこれからのミシン挑戦者にも入門編としてお勧めできるのではないか。

また、サイズも複数用意されているから女性でも着用できるサイズが備わっている。ストライクゾーンが広い。

実際写真モデルも男女二人が掲載されていた。女子用としてSサイズを製作してくれと言うことらしい。印象としては女子モデルの写真のイメージは、かわいいという印象があっていいのだがメンズの場合も、「かわいい」は悪くないが、これからオーバーオールを着ようとしている俺には若干歳を取りすぎた。

そんなことから、ムッシュの本を基本に、ディテールとステッチ、デザインのいくつかのヒントをアイアンハートに寄せたい。



生地はいつものハギレ屋のデニムでW幅×2m/700円(税込み)を2枚買った。
失敗しても痛みは最小限だ。ozはライトオンス程度かと思う。

市場調査に出かけた。しかし、メンズオーバーオールは散歩をしてもなかなか見当たらない。アイアンハートの取扱店で実物を調査したいのだがさすがに買いもしないものをじろじろ表裏調べ上げるのにははばかれる。

店員から声を掛けられまさか「調査のためです」などと答えることなど出来るほど大物ではないので、客として買うそぶりをかもしつつ、なんとなく買わずに帰っていくのもどうかと思い、そんな場面を想像すると販売店での調査活動は自粛した。

そんなことを考えつつ、写真を眺め2ヶ月ほどが経過した。





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