稀に目とびすることもあり、出会い調整も必要だと感じていた。
もう一つ、下軸のベベルギア分解、傘車のグリスUPのため下軸周辺部分オーバーホールもした。
釜は、下軸に3本ネジで止まっている。ねじを緩め、釜を取り出して精密なネジが7本で釜の部品は止められており、3本目までは何とか緩んだ。ネジザウルスリキッドを使う。ねじに浸透し、錆が浮いてくる。透明の原液が紫色に変色する。
4本目、5本目、6本目と相当の負荷をかけ、あきらめかけたころに緩み、根気強くドライバーを押し回し、最後の7本目すべて緩んだ。分解してみると構造がわかり釜の回転する仕組みがある程度理解できた。
とりあえず、ネジ部以外は錆びてはいなかった。しかし、動くが滑らかではない。やはり、油や埃の汚れカスがあり、400番、1000番のペーパーやすりで汚れを落とし、ピカール、重曹なんかできれいにして再び組み立てた。
下軸、ベベルギアのグリスはあけてみてびっくり、グリスがキャラメル状だ。一部、ギアの金属粉が混ざり黒色になってとてもじゃないが分解して正解だった。あまりに汚く汚れた状態を写真に収めるのはやめ、ひたすらグリスを掻き出し、ギアカバーの内部もきれいに汚れたグリスをぬぐった。傘車の刃こぼれもなく、状態はまずまずと言ったところだった。そして下軸も抜き取り、シャフトの中間に汚れていた酸化した油もきれいにした。グリスを塗布し、ネジ一本ずつきちんとパーツクリーナーやクレ556で洗い、ミシン油をつけて再び組み直した。
釜は、針と剣先の間隔が広かったので狭めてセッティングした。タイミング調整はやってみてわかったが、できなかったら直せなくなるかも、などど心配したが嘘のように簡単だった。
今までいろんな文献やyoutubeとかネットの情報を探り続けていたので何のことはなかった。ただ、固いねじが万が一緩まなければ、そのまま組みなおして使うか、新品の釜交換となるからネジ対策も必要だった。
ネジザウルスリキッドで簡単に・・・とはいかなかったが、使えば緩むネジがあることがわかり、今後も活用できるだろうと思う。
今回、分解して再組み立ての工程で緩めたねじをすべてクリーニングして再度ミシン油をさしたので今後、固着は回避できる。
下軸周辺の油の酸化もきれいになって、下回りは普段目にすることは少ないけれどきれいに仕上がると気持ちがいい。そして、最終テストできちんと縫えたのと、下軸周辺の油グリスが新装され幾分か摩擦が軽減されさらに軽く回るようになったのには目を見張るものがあった。
革ベルトをかけず手回しで空転させると軽々と針は7回ほど上下した。それまでは5~6回だったので今回の整備の成果が出たといえる。
下軸周辺は底を見れば構造もわかるが、上軸の内部はどのように連結して動いているのか、分解してみたいが今のところ今後の課題だ。特別な工具が必要かどうかもわからない。プーリーを取ってみたがそれ以上、上軸部分に手を入れるのは後戻りできなければ困るのでやめておいた。
天秤クランク周辺なんか、複雑な連携の動きが見えるが、アジャストすることも経験値が必要で今の俺には更なる精進が必要に思われる。
しばらく調査探求の日々が続く。
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