縫い目自体は普通のミシンで縫う縫い目と表目は同じだが、裏側が「チェーン状」になっている。
二重環縫いとも言う。コツが必要だが、切った糸を一本引き抜くと連鎖的に解ける。
主にジーンズ(デニムパンツ)なんかに使われているのだが、モルタルの袋などがこのチェーンステッチで閉じられていて、袋を開けるのに糸の端一本を引き抜き一発で開封していたので体で覚えていた。
今、新型ミシンや高級価格帯の家庭用ミシンにはないステッチだが、40年前くらいの家庭用ミシンにはチェーンステッチが縫えるミシンが普通にあった。今のミシンにはない。
針板も直線の基線を選ぶと連動して針穴がジグザグの横型から小さな丸穴に切り替わる。こんなのもあった。連動だからメカ二クスの考え方だ。
今の最高級ミシンなら、HZL-EX7なんかに搭載されているが、あくまで手動切り替えであって、連動した自動変換ではない。ジャノメは針板自体をワンタッチボタンで起こして取り替えるタイプの直線用針板が用意されている。完全アナログだ。
体験利用の範疇で感じたところでは、押さえ圧や高さ調整ができたり、自動で上げ下げできたりすることでそれまでになかった作業効率や繊細な作業を可能にした機能が備わっていたりする。この辺の技術革新はすごいと感じた。いわゆる「メカトロニクス」である。
ミシンの構造自体は上糸と下糸で縫うということであって、現在の最新家庭用機種でも同じだ。大きくは変わっていない。
時代の要請があってか、装備される機能は様変わりする。しかし、機械工学を元に開発されたミシンが、今は情報、電子、電気の工学が融合しているわけで、これらを駆使した最新機能が探求されるのだろう。
機械工学としてのミシン自体は3大メーカーは一定の領域に到達しているように見えて、実はメーカーそれぞれの独自力がある。
ジャノメはそういう意味で自社でダイカスト製造できるという点において、注目している。
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