2018年5月7日月曜日

メディアにはご用心

昨日、「ミシンは売れていない」というニュアンスで書いたが、今日はその反対意見を述べたい。考察深い皆様方におかれてはすでにご承知かと思われるのでここはひとつ温かいまなざしを向けていただけると期待し、私、適当なことをほざいております。

なぜ売れないのか、そもそも魅力がない。機能はここ30年みてもほとんど進歩していない、高い割りに買っても壊れる、修理でぼられる、買い替え需要を当てにしているから買い控える、雑巾が縫えたらいい、などと列挙したことを裏返せばいい・・・とは安易過ぎる。

魅力ある、新しい機能満載、安く壊れない、アフター万全、買い換える必要がない、素人がドレス縫えるというミシンがあれば買うだろうか?

友人、知人から宝石を借りた。その石の輝きを見て悦に入ってると借り物だとありがたみも半減する。その宝石をただ同然で手に入れることができたとして、一時はうれしいかもしれないが、大切にするだろうか。そのよさを理解するだろうか。

例えは借りた宝石(ただ同然の宝石)だったが、「身銭を切って手に入れたい目標とした大切にしたいもの」と置き換えればどうだろう。目標が高く、手に入れることが困難になればなるほど、手に入れたときの喜びと感動はほかの何ものにも代えがたい。

物がなかったといわれた時代、高価で所有するステイタスだった時の、そのミシンを買うためだけに一生懸命働いて手に入れたか、恵まれた境遇の一握りの人々の世界だったのではないか。

今は、ちょっとがんばれば高級機も夢じゃない。この、ちょっとがんばる加減が時代とともに変化したのじゃないかとつくづく思う。世間ではミシンだけじゃなく、あらゆる品物にあふれ返り、物はあるが金がないという状況なので、売れない時代なのだと錯覚してしまう。つまり、景気が悪いとか、物が売れない時代などという論調のメディアは表現があまりにも幼稚なのだ。

「売れない」とは売り手側の言い分であって、買い手側の表現ではない。買い手(消費者)はむしろ、物があふれ、誰もが身の丈に合う(合わせる)品物を選べば、好きなものが手ごろな価格で今すぐ買えるすばらしい時代なのだ。

5年保障が決め手でした!といいたい。

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