2018年5月1日火曜日

本当のことがわからなくなる

裁ちばさみが切れなくなった。
というより、手芸店で購入し、使っていたら切れなくなった。
研いでくれる人を見かけたので試しにお願いしてみた。

しかし、結果は期待したものとは大きく違った。


ミシンには「縫製機械科整備技能」という国家検定資格があるようだ。

一定の技能を備えた証なのだろう。

しかしである。
ネットで見かける情報にはあやしい情報も氾濫している。
素人にはどの部分が故障しているのか分からないのに、「基盤が故障していましたので交換対応しました」などとあるが、果たしてそうなのだろうか。一部の抵抗やコンデンサを交換すれば直るところ、基盤ユニット全部換えるとそれなりの額になる。抵抗やコンデンサなんて100円もしないやつもある。いちいちテストして、故障部分を特定し、時には特定できないときもある。時間と手間を考えて「基盤故障です。全部換えましょう」、となるのは自然の成り行きか。最近のコンピューターミシンなんて、ボディ構造が複雑なため、内部基盤にたどり着くまで慣れていても分解するのに30分は最低でもかかることは普通。復旧するだけで往復60分。

ほかにも、「このミシンはすでに製造打ち切り後8年以上経過し部品のメーカー在庫ございませんで修理できません」新しいミシンを買い換えてもらうため、修理できないようなニュアンスだったりする。あるいは、「こんな古いミシンを買い換えずいつまでも使っているやつはうちの客としては相手にしないんだよぉよそに行け」と心の中でつぶやいているのかもしれない。


確かに、ギア(歯車)の交換部品がない場合、同じ形状サイズのギアを特注するとべらぼうに高い見積もりを見ることになるのは事実。まず、普通の修理ではギアを特注することはない。できる修理工もいないし、リスクが云々と言い訳してやろうとしない。無理な修理で返ってほかに不具合が連動しないともいえなくないので、余計に修理費がかさみ、客からは料金が高いとか、仕上がりに不満などといわれ、踏んだりけったりなのかと想像する。

修理とは違うが先日、アタッチメント部品を購入しようと問い合わせたら、「お宅のミシンは古いのでもうその部品メーカー製造しておりませんで、ありません」と回答得た。ほかの店に聞くと二つ返事でメーカーからの納期は3日で届くから郵送で2日、計5日見込みで手元に届くとある。(実際は4日で届いた)二箇所にしか問い合わせていないので正確なところは不明だが、少なくとも最初の店は「ない」とゼロ回答。二件目は即座に「ある」とのこと。最初の店は私の聞き方が悪かったのか、こちらの伝え方を間違えたのか、相手の虫の居所が悪かったのか、よほど初対面の一見を嫌う特殊な人物かわからない。百歩譲ってこちらにも何らかの非があるのかも知れない。しかしだ、自分ところで取り扱いがないことだけを答えたらよいものをメーカーのせいにしている。アタッチメント部品ひとつでこれだ。

改めて、「縫製機械科整備技能」という資格について言えることは、ミシン素人のよりどころとする技能を有した者なのだが、故障もしていない部分を故障したかのようにだまされていないか、注意が必要だ。自分でミシンの機械的な知識を深めることでだまされるといったような事は防げると思う。嘘をつかない、きちんとした技能士かどうか見極めが難しが、正直な人がやっている修理専門店で依頼するか、修理料金の定価表記はガッツリだがメーカー修理を選ぶのが懸命だと思う。

一方、修理したら余計に壊れて帰ってきたなどと被害を訴えてくるユーザーもいるのかもしれない。修理する側もうかうかしていたらやられてしまう。だからというわけではないだろうが防衛策をとらざるを得ないなんてこともあるのかも。ネット販売なんて原則先払いで品物を買う時代だもんね。

0 件のコメント:

コメントを投稿

注: コメントを投稿できるのは、このブログのメンバーだけです。