2019年2月17日日曜日

”がっかり”という言葉を使ってみたかった ミシンショーは盛況

スーパーマーケットのレジで店員を怒鳴っているおっさんがいた。

レジに並んでいるとき、前のほうでおっさんが横入りした他の客に順番を抜かれたことに腹を立てレジの店員に向かって怒鳴っていた。店員はおろおろしてひたすら頭を下げ謝っていた。

こんな客もいるし、レジ店員も応対に大変だ。横入りした客も悪いが。

おっさん、更年期障害だろう。

たちの悪いのは自動車のあおり運転だ。横入りしたヤツに報復するようなもんだと思いつつ、どうでもいい風景を冷やかしながら散歩する。

自転車通行禁止の商店街で自転車に乗る少年をしかる初老の親父。
少年は自分をしかる初老の親父の後ろで自転車にまたがったおっさんとおばさんが通り過ぎるのをしかられながら恨めしそうに見ている。これ面白かった。

初老の親父は正義感だろうか、少年を諭していた。万が一にでも自転車事故は確かに侮れない。

確か、神戸で坂道を下り猛スピードで衝突したことで被害にあった女性が意識不明の重態で加害の少年の両親は損害賠償のため自己破産したらしい。

街には当然、いろんな考えや、人々が暮らしている。散歩するとそんなのを感じる。


先日、大阪ミシンショーが開催され、見学してきた。

工業用ミシンだけでなく、家庭用ミシン、ミシンに関連する企業などが参加している。最新機種を展示していてメーカーの話を聞ける貴重な機会だ。

出店ブースで見つけた板金屋さんも商売っ気たっぷりで営業トークが面白かったし、接客にぎこちない会社、やる気のない会社のやらされ感たっぷりの仕事ぶりなどミシンショーにまつわる人間模様も面白い見所だ。

ジャノメで案内してくれたスタッフからは貴重な話しを聞くことができた。ここでは詳細に触れずにおく。足を運ぶから得られる情報だ。


隣のJUKIはブラックモデルをケースに入れて展示していた。メディア受けして注目されていたらしい。(とジャノメのスタッフ)



すばらしいミシンだ。
実物はピアノブラックの、黒なのに奥行きのある完成された大人のミシンといえよう。

アクリルケースの中に入れて展示されていたので手触りはわからないが手に入れて大切に使いたくなるミシンだろう。

堂々の80周年記念モデル、SL-700EX BLACKだ。
https://www.juki.co.jp/topics/4248/






新しいミシンは魅力的だが、使い出すと愛着もわくし、そうそういつも新しいミシンに買い換えるようなものではないのと、新しいミシンが必ずしも性能が向上しているとはいえない。

もちろんどのメーカーも旧モデルよりも機能・性能が向上したとアピールするのだが、ユーザー一人ひとりに必要な機能だとは言い切れないし、欲しい機能がすべてかなうようなミシンもなかなか存在しない。

時代によって、装備される機能もあるだろう。新機能に加えるかどうかユーザーの技量も判断されたりするんじゃないかと思ったりもする。

コンパルデラックス(1981年)当時、直線基線を選ぶと針板の穴が自動に切り替えられ
た。当時ブラザーだけでなくJUKIやジャノメも独自の仕組みでそんな針板技術を採用していたが、その後しばらくしてからの各メーカーのモデルにはそんな機能はなくなる。

しかし、ここ最近の高級機種にぼちぼち復活して採用されたり、交換用の専用針板を付属したりしている。

JUKI HZL-550は二重環縫いができた珍しい家庭用ミシンだったが、現在の家庭用ミシンにはまだ二重環縫いの機能を復活採用するメーカーはない。確か、ジャノメやブラザーもチェーンステッチは採用していたが、一重だったと思う。上糸だけで基線を作っていた。

最新機種は新しい技術を導入して設計・製造されているが、1990年バブル期当時の設計思想とは異なっているようだ。進化していると言うことだろうが、切り捨てられた機能なんかで今にはないいいミシンは沢山あったのだと思う。

しかし、必要とされる人、国が時代によって変わり、今必要としている人に焦点を当てた商品開発なのだろうと考えたりする。

いろいろミシンを見学した中、ジャノメの中厚地対応の最新機種HD9もすばらしい一台だと思った。




ジャノメHD9
https://www.janome.co.jp/products/sewing_machine/normal/hd9.html


今回、時間の都合上家庭用ミシンはジャノメとJUKIの2社しか見学できなかった。

ジャノメ、JUKIどちらの商品も一級品で、世界で戦っていることからも申し分ないミシンである。二台取り上げたが、甲乙つけがたいし、好みの問題もあり、どちらか一方だけを所有しても後悔することはないだろう。

また、ミシンを購入するとなるとメンテナンスが大切だ。ほかにも修理などアフターサービスが重要だ。一般論だが良い販売店を見つけることがポイントになってくるだろう。



今回海外メーカー”ベルニナ”なんかは日本市場を相手にしていないためか、出展していなかった。

双方にとって呼び込むほどの魅力がないのだろうか、マーケットは「がっかり」なのだろう。
(”がっかり”という文言を使ってみたかった)


タイトルを続けて読むとまるでミシンショーががっかりのように読めるかもしれないが、決して今年のミシンショーは盛況でとても見ごたえある、見学して良かった。